ハーレーのバッテリーの替え時ってわかりづらいですよね。
一般的に2年前後で交換と言われていますが、
乗り方によっても寿命も変わってくるので『何年使ったら交換』というわけにいかないのが難しいところ。
セルでエンジンがかかりにくい時って本当に判断に迷いますよね。
- 自然放電で電圧が一時的に低下しているだけなのか
- 本当に寿命なのか
判断を誤ると、旅先でバッテリーが上がって帰れなくなるなんてことも……
でも大丈夫です。
本記事で紹介するバッテリーの点検ポイントさえ守っていれば、そんなトラブルとも無縁です。
では、ハーレー・ダイナモデルを例に、バッテリーの寿命の判断ポイントをサクッと解説していきます。
ハーレーのバッテリー電圧の正常値
バイクバッテリーの電圧値は、エンジンオフの時とオンの時で規定範囲が異なります。
- エンジンが動いていないとき……12.3V~13.0V
- エンジンが動いているとき……14.1V~14.2V
なおハーレー社のサービスマニュアルにはバッテリーの点検は半年に1回と記載されていますが、これは高い頻度で乗っている人に限ります。
バイクに乗る前日に点検してましょう。
エンジンオフ時のバッテリー電圧範囲
エンジンを始動していないときの正常な電圧値の範囲は12.3V~13.0Vです。
12.3V以上あれば問題ありません。
バッテリー電圧が低い時の処置
12.3V未満の時は充電器に繋いで様子を見ましょう。
乗らずに放置していた期間が短い場合や、使用後1年くらいのバッテリーなら復活する可能性が高いです。
充電しても改善しない場合は、バッテリーの交換の時期です。
ハーレー・ダイナモデルのバッテリー交換のやり方【外し方~取り付け方の手順】
エンジンが始動しないとき
キャブ車の場合は押しがけ。
インジェクション車はジャンピングスタートで対応します。
- 車からブースターケーブルを繋ぐ
- ジャンピングスタートキット
- ロードサービス
自宅でバイクのバッテリーが上がった時の処置【インジェクション車の場合】
エンジンオフ時のバッテリー電圧範囲
エンジンが動いているときの正常な電圧値の範囲は14.1V~14.2Vです。
ただし、これは何のアクセサリーも付けていない時の数値です。
なので、自分のハーレーのバッテリー電圧の標準的な数値は把握しておくべきです。
おかしな数値が出るときはオルタネーターやレギュレーターの故障が疑われます。
そうは言っても、この部分は予兆に気が付きにくいからタチが悪い。
ツーリング先で突然バイクが動かなくなるなんてことも……
こういった時のためにロードサービスに加入していると安心です。
テスターを使ってバッテリーの寿命を判断する
バッテリーの電圧の測定の手順紹介していきます。
今回計測したい電圧は20V以下なので【20】にセットします
- 赤のテストリードはプラス端子へ
- 黒のテストリードはマイナス端子へ
読み取ったらマイナス→プラスの順でテストリードを外します
テストリードを当てる順番は、そんなに気にしなくても大丈夫です。
なお筆者が使っているのは安価なテスターです。
安いテスターで十分です。
ハーレーのバッテリー充電器の使い方
必ずしもディーラーで販売されているハーレー純正品を使う必要はありません。
バイク用の12Vバッテリー用の充電器で十分ですよ。
端子の繋ぎ方はテスターと同様
- 赤のテストリードはプラス端子へ
- 黒のテストリードはマイナス端子へ
ダイナモデルはカバーを取り外すだけでバッテリーにアクセス出来ます。
整備性に良さはハーレーの中で群を抜いています。
筆者はツーリングの前日にバッテリー充電器に繋いでいますが、ずーっと繋ぎっぱなしでも良いタイプの物も販売されています。
ガレージが狭いのでコードが邪魔なんですよね。
ハーレー日常点検【ツーリング前にこれだけはやっておきたい6つの整備】
バッテリー充電器は充電に時間がかかる
バッテリー充電器は小さな電流で時間をかけて充電します。(充電時間は充電器の電流の大きさによって変動)
これはバッテリーを痛めないためです。
いっぽうで充電に時間がかかってしまうのが難点。
充電時間はバッテリーにも記載されています。
一般的な鉛バッテリーの充電時間は5時間~10時間です。
充電器は急なバッテリーが上がりの対応には不向きです。
急なバッテリー上がりにはジャンプスターターがオススメ
急なバッテリー上がりにはジャンプスターターキットが便利です。
1秒でも早くバイクを動かしたいときはジャンプスターター
旅先で1泊して、さぁ帰ろうという時にバッテリーが上がってエンジンがかからないと絶望的な気持ちになりますよね。
ジャンプスターターはそんな窮地を救ってくれます。
これは1つ持っているとめちゃくちゃ便利です。
瀕死のバッテリーを一撃で蘇生させる救世主なんです。
ジャンプスターターは諸刃の剣のようなもの
バッテリーを素早く復活させるジャンプスターターですが、代償は大きくバッテリーの寿命を縮めます。
使わないに越したことはないんですよ。
ハーレーに限らず、最近のバイクは電子機器がモリモリ搭載されています。
なのでメチャクチャ電気を喰うんですよね。
ジャンプスターターは瀕死のバッテリーを強制的に叩き起こす、いわば魔法のようなもの。
一度エンジンを切ってしまうと、またバッテリーが上がってしまうことも。
エンストしないように細心の注意が必要です。
バッテリーの電圧はあるのにエンジンがかからないケース
バッテリーの電圧は正常値を示しているのにも関わらず、エンジンが始動しないケースがあります。
電圧があるのにセルの回り方に力強さがない…..
実は、この現象はバッテリーのCCA値の低下が原因のパターンが多いです。
CCAはバッテリーの性能基準値
CCAは、コールドクランキングアンペアーの略称です。
CCAとは、コールドクランキングアンペアー(Cold Cranking Ampere)の略称で、そのバッテリーにエンジンを始動させる能力がどれだけあるかを示す性能基準値です。
引用:カイセ株式会社
ザックリ言うと『冬場の寒い時期でも、エンジンを始動させる能力を示す性能基準値』です。
この数値が大きいほど、冬場の外気温が低い時でも始動しやすくなります。
CCA値の低下の原因
CCA値の劣化の原因はサルフェーションという現象が原因です。
サルフェーションとは、バッテリーに起き得る異常現象のこと。 繰り返し使うにつれて劣化し、硫酸鉛の結晶が電極板についてしまう現象である。 この状況になると、バッテリーとしての本来の性能を活かせない。
引用:グーネット
CCA値の低下が原因でエンジン始動しないときの対処法
エンジンが始動しないのはバッテリーの性能の低下に加え、外気温が低くバッテリーが冷えているからです。
対処法は2つです。
- バッテリーを温める
- ジャンピングスタート
具体的な対処方法や、詳しい内容は【バッテリーの電圧はあるのにバイクのエンジンがかからない理由】の記事にまとめてありますので、良かったらどうぞ。
ハーレーのバッテリーは寿命を迎える前に交換しておきたい
定期的にバイクに乗っていたとしても、1時間未満の短い走行が続くとバッテリーの電圧は低下していきます。
もっとも、定期的に長い距離を走れる人は限られていますよね。
なので、筆者のように乗車頻度が低い方は前日に点検しましょう。
- 電圧が低い場合は、充電する。
- または予備のバッテリーに交換する。
少しでも怪しいときは交換してしまった精神衛生的にも良いですよ。
ハーレーのバッテリーは純正じゃなきゃダメ?社外品と比較してみた結果
ハーレー・ダイナモデルのバッテリー交換のやり方【外し方~取り付け方の手順】
今回の記事は以上になります。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
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