ハーレーのビッグツインモデルのオイルは3種類あります。
- エンジンオイル
- ミッションオイル
- プライマリーオイル
それぞれオイルの種類、頻度、交換のやり方もバラバラです。
これだけ種類があるとわかりづらいですよね。
本記事ではダイナ・ストリートボブを例に、各部位の『交換時期』『オイルの種類と量』『交換の手順』ついて簡単に解説していきます。
この記事を読めばハーレーのツインカムエンジンのオイル交換をすべて網羅することができますよ。
では行ってみましょう。
ハーレーのエンジンオイル交換のやり方
ハーレーのエンジンオイルの交換時期
サービスマニュアルには8000km毎が推奨と記載されています。
ですが、ストップ&ゴーが多い日本の環境では『3000キロ~5000キロごと』に交換がオススメです。
エンジンオイルの種類と使用量
ツインカム96エンジンのエンジンオイルは『SAE 20W-50』を3本(3クオート)使います。
古いオイルの抜き出し方にもよりますが、エレメントを交換しなければ2本で足りますよ。
サービスマニュアルには【SAE 10W-40】が最適とされていますが、寒冷地に住んでいなければ安価で流通量が多い【SAE 20W-50】で十分です。
エンジンオイルの交換手順
詳しい交換手順はリンク先の【ハーレーのエンジンオイル交換の手順】に載せてあります。
本記事では手順を簡素化して紹介していきますね。
エンジンを暖気して、5/8レンチを使ってドレンボルトを緩め古いオイルを抜き出す。
オイルが抜けきったらドレンボルトを清掃し、新しいOリングに交換してシールテープを巻き車体に取り付ける。
(ドレンボルトの規定トルクは19.8N~20.8N)
オイルフィルターを交換する場合はこのタイミングで行う。
サイドスタンドをかけた状態で、ディップスティックのゲージ半分を超えるまでオイルを入れる。
オイルフィラーキャップを締め込み1~2分ほどエンジンを始動させオイルを循環させる。
エンジン内を循環してオイルが減るので、オイルを補給する。
(おおよそゲージ半分が目安)
最後に漏れが無いことを確認してエンジンオイルの交換は完了となります。
ハーレーのミッションオイル交換のやり方
ハーレーのミッションオイルの交換時期
サービスマニュアルには32000km毎が推奨と記載されています。
とはいえ、32000kmなんてそうそう到達しませんよね。
なので、点検も兼ねて2年に1回(車検毎)の交換がオススメです。
ミッションオイルの種類と使用量
ツインカム96エンジンのミッションオイルは『SAE 85W-140』を1本(1クオート)使います。
※容器のラベルには『SAE 85W-140』と『トランスミッションオイル』の両方が表記されています。
古いオイルの抜き出し方にもよりますが、1本で少し余るくらいの使用量ですよ。
ミッションオイルの交換手順
詳しい交換手順はリンク先の【ハーレーのミッションオイル交換の手順】に載せてあります。
本記事では手順を簡素化して紹介していきますね。
エンジンを暖気して、5/8ソケットを取り付けたラチェットを使ってドレンボルトを緩め古いオイルを抜き出す。
オイルが抜けきったらドレンボルトを清掃し、新しいOリングに交換してシールテープを巻き車体に取り付ける。
(ドレンボルトの規定トルクは19.8N~20.8N)
3/8のヘキサゴン(六角レンチ)を使ってフィラーキャップを開ける。
サイドスタンドをかけた状態でゲージ半分より上を目安にオイルを入れる。
ミッションオイルの液面確認はフィラーキャップをねじ込まずに行う。
(フィラーキャップは被せるだけ)
最後に漏れが無いことを確認してミッションオイルの交換は完了です。
ハーレーのプライマリーオイル交換のやり方
ハーレーのプライマリーオイルの交換時期
サービスマニュアルには16000km毎が推奨と記載されています。
ですが……プライマリーケース内は鉄粉が発生しやすい部位。
なので10000km毎、または2年に1回(車検毎)は交換がオススメです。
プライマリーオイルオイルの種類と使用量
ツインカム96エンジンのプライマリーオイルは『プライマリールーブ』を1本(1クオート)使います。
※ビックツインモデルは、どのエンジンも共通です。(スポーツスターは使用不可)
プライマリーケースを開けなければ、ちょうど1本で足りますよ。
プライマリーオイルの交換手順
詳しい交換手順はリンク先の【ハーレーのプライマリーオイル交換の手順】に載せてあります。
本記事では手順を簡素化して紹介していきますね。
エンジンを暖気して、5/8レンチを使ってドレンボルトを緩め古いオイルを抜き出す。
オイルが抜けきったらドレンボルトを清掃し、新しいOリングに交換してシールテープを巻き車体に取り付ける。
(ドレンボルトの規定トルクは19.8N~20.8N)
T27トルクスを使ってダービーカバーを開ける。
ジャッキアップして車体を直立にして、クラッチとケースの間からオイルを流し込むように入れる。
(液面の目安は、ダイヤフラムの下部が少し浸かるくらい)
ダービーカバーを対角線の順番で均等に締め込んでいく。
(ダービーカバーの締め付けトルクは19.0 ~ 28.5 Nm)
最後に漏れが無いことを確認してプライマリーオイルの交換は完了です。
ハーレーのオイル交換はセルフメンテナンスの第一歩
概要 | エンジンオイル | ミッションオイル | プライマリーオイル |
---|---|---|---|
オイル代 | 約2500円 | 約900円 | 約850円 |
ショップに委託した場合(参考) | 約5000円 | 約3500円 | 約3000円 |
難易度 | |||
詳細 | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
自分でオイル交換が出来ればかかる費用はオイル代のみ。
まずは頻度の高いエンジンオイル交換からチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
とはいえ、『自分のバイクは自分で整備すべき』という考えは捨てたほうが良いです。
筆者も、そんな隔たった考えを持っていた時期があり、痛い目にあっています。
自信が無いときはバイク屋さんに頼みましょう。
何も恥ずかしくないですよ。
今回の記事は以上になります。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
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