ハーレーのオイルフィルターの交換は、オイル交換2回に1回の割合で交換が推奨されています。
本記事ではオイル交換のやり方を端折って、オイルフィルターの交換のみ解説していきます。
なお、エンジンオイル交換のやり方はハーレーのエンジンオイル交換の手順の記事で詳しく紹介しています。
ハーレーのオイルフィルター交換に使う道具
本記事ではツインカムダイナを例に解説していきます。
ツインカムエンジンを搭載しているハーレーは、モデルに関係なく共通のオイルフィルターを使います。
必要な工具
- オイルフィルターレンチ
- エクステンションバー(150mm以上)
- ラチェットハンドル(差し込み角9.5)
オイルフィルターの取り付け位置は奥まったところにあります。
フィルターレンチにエクステンションバーを取り付けないと届きません。
長さが150mm以上のエクステンションがオススメです。
必要な道具
下記のアイテムはオイル汚れ対策用です。
- 牛乳パック(オイルフィルターファンネルの代替)
- 段ボール(フロアへのオイルの付着防止)
- ペーパーウエス
ハーレー専用のオイルフィルターファンネルが販売されています。
とはいえ、使い終わったら掃除する手間を考えると牛乳パックで十分ではないかと。
ハーレーのフィルター交換の手順
- 車体からオイルを抜き出す
- オイルフィルター外し
- フィルター取付け
- 新しいオイルを補充
フィルター交換はオイル交換と一緒に行います。
オイルを抜いてからじゃないとフィルター外した途端に大流出です。
エンジンオイルの抜き出し
まずは車体のオイルを抜き出します。
オイルを抜き出し終わったら、オイルフィルターを取り付ける前にドレンボルトを取り付けておきましょう。
後ほど解説しますが、新しいフィルターは中にオイルを入れた状態で取り付けます。
ドレンを閉め忘れるとオイルが流出してしまいます。
取り外し前の準備
取り外しはサイドスタンドをかけた状態で行います。
作業中はフロアに廃オイルが垂れてしまうので、段ボールなどを敷いて対策しておきましょう。
サイドスタンドで車体を支える
オイルを抜き出すときは車体を真っ直ぐに立てますが、オイルフィルターの取り外しはサイドスタンドを立てて行います。
ジャッキアップして車体が不安定な状態で力をかけると倒れます。
作業の際は写真のようにハンドルを右方向に切っておきましょう。
スペースが出来て作業しやすいですよ。
牛乳パックを使って樋(とい)を作る
フィルターを外した時に流れ出るオイルを受けるために準備します。
専用の治具が売っていますが、牛乳パックで十分です。
オイル流出対策をする
どんなに完璧に牛乳パックで樋(とい)を作っても、多少オイルが滴り落ちます。
バイクの下に段ボールを敷いておくと掃除が楽です。
それと、ダウンチューブにツールバッグを取り付けている場合は外しておきましょう。
バッグだけじゃなく中の工具までオイルまみれになります。
オイルフィルターを取り外す
牛乳パックを使って樋(とい)をフィルターの下にセットします。
廃オイルパックはオイル交換に使ったものを使いまわします。
フィルターレンチを使ってオイルフィルターを手で回せるくらいまで緩めます。
硬くて外れないときは、力をかけ続けるよりもラチェットの持ち手をゴムハンマーで叩くと外れやすいです。
ある程度緩めたら、手の力で外していきます。
手にオイルがつくので使い捨てのビニール手袋を使いましょう。
フィルターを緩めるとオイルが漏れだして、牛乳パックの樋をつたってオイルパックに落ちていきます。
おそらく初めてチャレンジした人は、こんな感じでオイルが流失していると思います。
こういうものだと思って諦めています。
取り外し終わったらオイルフィルター取付口、ダウンチューブ周辺、フロアを掃除しておきましょう。
オイルフィルターの取付け準備
オイルフィルターの取り付け前に以下の作業をしておきます。
- フィルターの内部のオイルで満たす。
- パッキンを潤滑させる
フィルターの内部にオイルを1/3くらい入れる
- エンジンをかけたときにフィルターにオイルが流れ込む分、一時的に空運転になる。
- フィルターにオイルを入れておくことで緩和させる。
これを怠るとエンジンを痛めます。
忘れずにやりましょう。
Oリングにオイルを塗る
- 装着時にゴムパッキンがよれたり、ねじれたりするのを予防する
- 取り付け・取り外し時に回しやすくするため
- シール性の向上
これを怠るとオイルが漏れます。
ちょっとしたひと手間が大事ですよ。
オイルフィルターの取り付け
フィルターの中のオイルを零さないように慎重に取り付けていきます。
失敗すると掃除のやり直しです。
最後にオイルフィルターを手で力強く締めて完了です。
と、言いたいところですが筆者はフィルターレンチで軽く増し締めします。
工具を使わないことが推奨されていますが筆者はそうは思いません。
なぜなら狭い空間で力強く締めるのは無理があると考えるからです。
写真のように、指二本での締め付けなんてたかかが知れている。
これが筆者が工具を使って増し締めする理由です。
とはいえ、本当に軽く締め付けるくらいですよ。
仮に多少オーバートルクになっても、パッキンが付いているから融通が利くはず……と考えています。
新しいオイルの投入と漏れ確認
オイルフィルターを交換したら新しいエンジンオイルを投入して、フィルターの取り付け部分から漏れが無いか確認しましょう。
なおオイルフィルター交換時は、エンジンをかけて新しいオイルを循環させたときにフィルターの空間分オイルが減ります。
いつもよりオイルの追加量が増えると考えてください。
フィルター交換の有無 | オイル使用量(946ml/本) |
---|---|
フィルター交換無し | 約2本 |
フィルター交換有り | 約2.5本 |
あとはディップスティックの規定範囲に収まるようにオイルを追加して完了となります。
ハーレーのオイルフィルター交換のまとめ
- 古いオイルの抜き出し(ドレンボルトは締める)
- フィルターの取り外し(サイドスタンドをかけて行う)
- フィルターの取り付け (フィルターに事前処理を施す)
- 新しいオイルを投入(循環後オイルを追加)
フィルター交換自体はそれほど難しい作業ではありません。
とはいえ、筆者は不器用なので何回やってもバイク周り汚します。
ある程度の距離を乗っていれば年に2回程度交換機会が訪れるので、オイルフィルターの交換のやり方は覚えておいて損は無いと思います。
維持費も節約できますよ。
今回の記事は以上になります。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
本記事の内容はあくまで専門家では無い人物の作業の紹介となります。そのため、あらゆる人が作業を成功させるのを保証するものではありません。よって当ブログ管理人は作業の結果の安全性を一切保証出来ません。作業により物的損害や障害、死亡の可能性があります。この作業上において発生した物的損害や障害、死亡については当ブログ管理人では一切の責任を負いかねます。すべての作業におけるリスクは、作業を行うご本人に負っていただくことになりますので、充分にご注意ください。
コメント