ハーレーダビットソンのラインナップの中で、ストリートボブは人気モデルですよね。
現行はソフテイルモデルになってしまいましたが、ストリートボブといえばダイナモデルを想像される方も多いのではないでしょうか。
残念なことにダイナモデルは、2017年を最後に生産終了となってしまいました。
どうしてもダイナモデルのストリートボブ(FXDB)が欲しい場合は中古車を探すしかありません。
でも購入前に、ちょっと立ち止まって本記事を読んでもらいたいんです。
筆者は14年間ダイナ・ストリートボブを所有しています。
だからこそ、良いところも悪いところも知っているつもりです。
本記事ではダイナ・ストリートボブ(FXDB)の良い点、悪い点を正直に書いていきます。
失敗もたくさんしてきましたからね。
購入前に知っておいて損は無い情報です。
では行ってみましょう。
ダイナ・ストリートボブのレビュー
ダイナ・ストリートボブの良いところ
単純にカッコいい。
特にクルーザータイプでツインショックというのがまた良い。
とはいえこれは好みの問題なので、外観の話は割愛します。
ミッドコントロールの採用
米国ではフォワードコントロール仕様ですが、日本国内はミッドコントロール仕様のモデルが流通しています。
これが本当にありがたい。
フォワードコントロールのモデルは操作ペダルが遠く、乗り手を選びます。
以前、フォワードコントロール仕様のダイナ・ワイドグライド(FXDWG)に試乗させてもらいましたが、身長168センチの筆者には苦痛でしかありませんでした。
街中の信号で頻繁に起こるストップ&ゴーが辛いんですよね。
その点、ミッドコントロール仕様は乗り手を選びません。
特にストップ&ゴーの多い日本はダイナ・ストリートボブのようなミッドコントロール仕様のダイナモデルが最適だと考えます。
スポーツ性能が高い
もともとダイナファミリーはスポーツ性能に秀でたモデルですが、ストリートボブも例外ではありません。
シート、フットポジションのバランスに優れているので、多少ハンドルが高くても運転のしづらさは感じません。
おまけにクルーザーモデルなのにしっかりニーグリップ出来る安心感。
峠道も走れますし、他のジャンルのバイクとツーリングに行っても問題なく付いていけます。
カスタムの費用を抑えられる
ストリートボブはファクトリーカスタムの思想のもと販売されているモデルです。
おかげで何もしなくても最初からカスタムされた仕様なので、費用を抑えられるのがメリット。
ベースが完成されているので、少しパーツを変えるだけでガラッと印象が変わり、かなりカスタムした感じなります。
筆者のバイクもシートを変えただけでガラッと印象が変わりました。
ダイナ・ストリートボブの悪いところ
悪いところは把握しておくべきですよね。
買ってから『こんなはずじゃなかった』とはなりたくないですからね。
カスタムの方向性が限定されてしまう
エイプハンドル、スポークホイール、メッキパーツを抑えたブラックアウトされた車体。
完成されたモデルだけに、カスタムの方向性がある程度限定されてしまうのが難点です。
2017 Harley-Davidson FXDB – Dyna Street Bob https://t.co/CKauBGwxmP eBay pic.twitter.com/SKV5KsYnT5
— Motorcycles Motors (@MotorcyclesMot1) December 17, 2022
ストリートボブベースのカスタムって被りやすいんですよね。
中途半端な仕様
ストリートボブはチョッパースタイルをうたっていますが、正直なところ中途半端な感じが否めません。
どちらかと言うと同じダイナモデルのワイドグライド(FXDWG)のほうが『チョッパーらしい』です。
スペック | FXDWG | FXDB |
---|---|---|
フロントホイール | 21インチ | 19インチ |
フロントフォークの角度 | 34度 | 29度 |
ホイールベース | 1,730mm | 1,625mm |
ポジション | フォワコン | ミッドコン |
寝かせたフロントフォークに足を投げ出すフォワコンを備えたワイドグライドは、まさにチョッパースタイルですよね。
チョッパースタイルとしてリリースされているストリートボブですが、どちらかと言えばボバースタイル的なモデルと考えます。
チープ感がある
ダイナ・ストリートボブはエントリーモデルの位置づけです。
特にダイナスーパーグライド(FXD)がカタログ落ちしてから、ベースモデルとしての役割も担うようになった印象です。
そのためハーレーの中でも手が届きやすい戦略的な価格設定 (188万8,000円~)をしています。
ストリートボブ(FXDB) | ローライダー(FXDL) |
---|---|
188万8,000円~ | 212万8,000円~ |
いっぽうで他のモデルに比べて
- プラスチックパーツが多い
- メッキパーツが少ない
- インジケータ類が最低限
などなど、コストカットのあとが見られます。
2008年式~2012年式にいたっては、トップブリッジにライザーが埋め込まれた形状になっています。
おかげでトップブリッジを交換しないとライザーが取付けできません。
とはいえチープ感があるのは、あくまで高価格帯のモデルに比べての話。
メッキパーツが苦手な筆者はストリートボブのそんなところも含めて気に入っています。
ダイナ・ストリートボブ(FXDB)の変遷
エンジンの変遷
ダイナストリートボブはどの年式もインジェクション仕様です。
年式 | エンジン | 排気量 |
---|---|---|
2006年式 | ツインカム88 | 1450cc |
2007年式~2016年式 | ツインカム96 | 1584cc |
2017年式 | ツインカム103 | 1690cc |
排ガス規制が厳しくなってから販売されたモデルなんです。
外観の変遷
ダイナ時代のストリートボブの外観は大きく分けて3つの世代に分類されています。
- 第一世代(2006年式~2008年式)
- 第二世代(2009年式~2012年式)
- 第三世代(2013年式~2017年式)
筆者の独断と偏見なので参考までにお願いします。
第一世代(2006年式~2008年式)
ストリートボブは2006年からダイナファミリーのラインナップに加わりました。
ファクトリーカスタムの位置づけでリリースされていますが、初期のストリートボブはカスタム色が薄めです。
- エイプハンドル
- スポークホイール
- ハンドル周りのタコメータが無い
- エンジン回りのブラックアウト
とはいえ、これだけの変更点でこんなにも印象が変わるのも面白いですよね。
第二世代(2009年式~2012年式)
2009年式のストリートボブは大きな変化を遂げました。
カスタム色がより強くなり、ブラックアウトされた面積の増加。
当時のハーレー社のビジュアルコンセプト「ダーク&クローム」をもっとも体現したモデルと言えます。
- ボブフェンダー
- スパルトテールランプ
- ストレートカットマフラー
- ホイールリムのブラックアウト
- エアクリーナーの形状
なぜか2009年モデルのみエンジン回りがシルバーでした。
第三世代(2013年式~2017年式)
当時は前年にダイナスーパーグライド(FXD)が廃番となり、ストリートボブはベース車両としての役割も担うようになった印象です。
安価(ダイナモデルの中で最安値)なのにカスタム感があることから、ローライダーと並んで人気を博しました。
- ウインカー一体型テールランプ
- テパー型のマフラー
- バッテリーカバー
- ブラックアウトのされたパーツの増加
- エンジンカバー
- トリプルツリー
- アウターチューブ
バッテリーカバーでだいぶ印象が変わりますよね。
番外編(1991年~)
実は同じFXDBでも違う車種が存在します。
それが1991年にリリースされたダイナスタージスです。
今はFXDBといえばストリートボブですが、昔はダイナスタージスの略称だったんです。
略称で言ってしまうと、誤解を招きかねないので『ストリートボブ』と言ったほうが無難そうですね。
ダイナ・ストリートボブは初めてのハーレーにもオススメ
ダイナ・ストリートボブはハーレーらしい乗り味があって、オートバイらしい楽しみ方が出来るバランスの良いモデルです。
- カスタムテイストが強いモデルが欲しい
- 走りも楽しみたい
- フォワードコントロールには抵抗がある
ストリートボブはこんな方にオススメのモデルです。
良くも悪くもクルーザーらしくないライディングポジションなので、ネイキッドからの乗り換えでも、それほど違和感を感じないと思います。
筆者はカワサキのW400からの乗り換えました。
>>2024年モデル・ハーレーダビッドソンの新車の車種一覧と特徴【試乗レビューあり】
ハーレーの車種選びでお悩み中なら、ぜひダイナ・ストリートボブを候補に入れてみてください。
そして、もし今お乗りのバイクからお乗り換えを考えているのであれば、なるべく早い時期のほうが良いと思います。
- 世界的インフレによる新車バイク価格の高騰
- 近年の中古バイク価格相場の高騰
- 排ガス規制の強化で生産中止になるモデルが増える
本記事で紹介したストリートボブ(FXDB)は2017年を最後に生産終了となったダイナモデルに属します。
もう新車が手に入らないこともあり、少しずつ中古車価格が上昇しています。
(生産中止になった車体は、中古なのに新車価格以上の値段で販売されているケースも多々あります。)
そして売却の際もディーラーでの下取り申し込むのは避けたほうが良いです。
取り扱っているメーカー以外は買い取り額が低い傾向があります。
一度バイク買い取り業者に査定してもらうのも賢い方法だと思います。
そうは言っても、いきなり買い取り業者に持っていくのはハードルが高いと感じる人もいるかもしれません。
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今回の記事は以上になります。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
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