『ハーレーは壊れる』

良く耳にする話ですが、少し誇張されている部分があります
私の主観ですが、たしかに『20世紀に製造されたハーレーは壊れやすい』です。
しかし『21世紀に入って製造されたハーレーは壊れにくく』なりました。
私はツインカム96を搭載したダイナ・ストリートボブを12年間所有していますが、今まで大きなトラブルはありません。



そうは言っても走行不能まではいかない小さなトラブルはありましたが……
- ハーレーが壊れやすいと言われてしまう所以
- 高年式車両における注意点
ハーレーが欲しいけど故障が心配で購入を躊躇している人に読んでもらいたい記事です。
では行ってみましょう。
ハーレーと他のバイクメーカーの故障率比較
下の表はアメリカの非営利消費者組織である【コンシューマーズ・ユニオンのコンシューマー・レポート】の調査結果です。
メーカー | 故障率 |
---|---|
ヤマハ | 11% |
スズキ | 12% |
ホンダ | 12% |
カワサキ | 15% |
ビクトリー | 17% |
ハーレー・ダビットソン | 26% |
トライアンフ | 29% |
ドゥカティ | 33% |
BMW | 40% |
どうですか?
イメージより故障率が低いという印象を受けたのではないでしょうか?
事実、私の周りでハーレーに乗っている人のトラブルは聞きません。



後述しますが『高年式』の車両に限ります
なぜハーレーは壊れやすいというイメージがついてしまったのか
なぜ『ハーレーは壊れやすい』という、ネガティブなイメージがついてしまったのでしょうか?
私の主観になりますが、他のメーカーに比べて旧車の流通量が多いのが要因と考えます
20世紀に製造されたハーレーは壊れやすい
パンヘッド、ショベルヘッドなどの古いエンジン搭載したハーレーは人気があります。



エンジン自体の造形美はもちろん、現行の車両には無い独特の味がありますよね
しかし、これらの古いエンジンを搭載した車両は壊れやすいです。
信頼度の高いエボリューションエンジンですら、最後に製造されてから20年以上。
つまり20世紀のエンジンです。
古い車両なので、ゴム類や電気系統は劣化は避けられない。
加えて1970年代のAMF時代に製造されたショベルヘッドは、他の年式に比べ製造精度が低いと言われています。



親会社であるAMF社のやる気の無さから、この頃はハーレーの暗黒時代と揶揄されています
ある程度の知識とトラブルを楽しむくらいの気持ちを持ち合わせていないと、古いハーレーを維持するのは難しいと考えます。
21世紀に入って製造されたハーレーは壊れにくい
製造精度と品質管理の向上により、高年式のハーレーは壊れにくくなりました。



ツインカム88以降のエンジンですね
そうは言っても機械モノ。
絶対に壊れないなんてことはありません。
有名なトラブル事例と言えば、ツインカム88エンジンの『カムテンショナーの破損』でしょうか。


ツインカム88に乗っている限り逃れられない問題なので、購入時は頭に入れておいた方が良いと思います。



壊れる前にギアカム化するのがトレンドです
車体の個体差
今は昔と違って『品質管理が徹底されている』ので個体差は限りなく小さくなりました。
ひと昔前に海外旅行に行ったとき現地の人に『車は水曜日に製造されたものを買え』という話を聞きました。
『月曜日と火曜日は土日のバカンスの余韻で頭がいっぱい』
『木曜日と金曜日は土日のバカンスの事で頭がいっぱい』
という理由らしいです。



日本じゃ考えられない話ですよね
話を盛りすぎだと思いましたが『昔の車両は個体差が大きかったのは事実』です。



今は昔と違って『品質管理が徹底されている』ので個体差は限りなく小さくなりました
高年式のハーレーでも起こるトラブル


高年式の車両だからと言って、ノーメンテナンスというわけにはいきません。
年式に関係なく部品の緩みが発生しやすい
ハーレーは『エンジンの揺れ・振動』が魅力のひとつ。
しかし揺れ・振動の代償として、各部品のボルト類が緩みやすくなっています。



帰ってきたら部品が無くなっている話は良く耳にしますよね
部品の緩みの対策
ロックタイト(緩み止め剤)を塗布すれば間違いないですが、整備の時に邪魔になるのがイヤですよね。
私はロックタイトを使いたくないので以下の方法で対策をしています。
- スプリングワッシャーの使用
- ダブルナット
- ボルト先端にグリス散布



ありふれた手法ですが、これだけで『振動によるボルト緩み』は防げますよ
私はサイレンサーの連結ステーのボルトが外れたのを機に、しっかり対策を施しました。
それ以降は『ボルト緩みによるトラブル』は発生していません。


ハーレーは壊れやすいは昔の話
- ハーレーは輸入車の中では故障率が低い
- 高年式の車両は壊れにくくなった
- 車両の振動が起因のトラブルが多い
モデルごとに差異はありますが、近年のハーレーは壊れにくくなりました。
もちろん『オイル交換などの基本的な整備をしっかりやる前提』ですが、安心して遠くにツーリングにいけます。



先にも述べたように12年間乗り続けている私のダイナ・ストリートボブは、走行不能になるようなトラブルは起こっていません
『ハーレーは壊れやすい』は、もう昔の話です。
必要以上に故障を恐れる必要はありません。
ぜひ自分が乗りたいバイクに乗ってください。
今回の記事は以上になります。
最後まで読んでいたただいてありがとうございました。


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