「ハーレー買ったばかり…車検って本当に大丈夫?」
これ、15年くらい前に今のハーレーを買ったばかりの筆者の気持ちです。
特にハーレーは外車です。
国産車とは異なり車検に出せる店舗は限られています。
かく言う筆者は初回車検のみディーラー、現在は自宅から少し離れたカスタムショップにお願いしています。

田舎過ぎて近くにハーレーを扱っているショップが無いんです。
本記事では筆者の体験にもとづくリアルなハーレーの車検事情を、わかりやすく紹介していきます。
ぜひ参考にしていただければと思います。
ハーレー車検の費用と依頼先の選び方
ハーレーに限らず、バイクの車検の選択肢は以下の3種類になります。
方法 | 特徴 | 費用目安 | 向いている人 |
---|---|---|---|
正規ディーラー | 安心、有資格者の整備 | 約6~10万円 | 初心者、安全重視派 |
カスタムショップ | 柔軟対応 | 約6~10万円 | 店舗による |
ユーザー車検 | 費用最安、自己責任 | 約1.6~3万円 | 整備に自信のある人 |
とはいえ、同じ正規ディーラーでも諸費用は全然違いますし、カスタムショップも店舗によってはディーラーより費用がかかるところもあります。
費用は店舗で見積もりを出してもらわないとわからないが正直なところです。
では、種別ごとに解説していきます。
正規ディーラー車検|安心と引き換えに費用は高め


筆者は試乗車落ちの認定中古車を購入した流れで、初回車検をディーラーに委託しました。
>>ハーレーの中古車はどこで買う?ディーラー認定車を買ってみた感想
1年に1回ディーラーの整備を受けるのがメーカー保証を受ける条件でしたが、年1回の整備は無料だったので悪い話ではありませんでした。



当時はハーレーはすぐ不具合が起こると思っていましたからね。


正規ディーラーのメリット
- 有資格者による整備を受けられる安心感
やはり正規ディーラーである安心感が挙げられます。
ハーレー社独自の整備資格を有したスタッフが対応してくれるのは大きいですね。
ハーレーダビッドソンジャパン正規販売網では現場実績を重ねたメカニックが独自のPHD(※)サービス トレーニングを受講しています。
(※)PHD=Professional(専門的な)・Proficient(熟練の)・Productive(生産的な)・Progressive(進歩的な) Harley-Davidson
正規ディーラーのデメリット
- 費用が高額
車もそうですが、ディーラーは整備費用が高いです。
それもそのはずで、使う消耗品パーツやケミカル類はすべてハーレーの刻印がされた純正品。
整備費用が高くつくのも仕方が無い部分だと思います。



おそらく使うケミカル類ひとつひとつが本国から決められているんでしょうね。
カスタムショップ車検|柔軟対応&カスタムに強い


筆者はインジェクションチューニングを依頼した縁で、自宅から少し離れたカスタムショップにお世話になっています。
たまたま信頼できるオーナーさんが経営するショップだったので良かったのですが、やはりディーラーから個人の店舗に車検委託先を変えるのは不安があったのも事実です。
カスタムショップのメリット
- 幅広い要望にも対応してもらえる柔軟性
ディーラーには無い柔軟性です。
すべてのショップではありませんがディーラーでは拒否される車体も受け付けてくれます。
例えばマフラーが騒音規制に対応していなかったり、ミラーの面積が規格を満たしていなかったりと、違法なカスタムはディーラーでは入庫を拒否されてしまいます。



もちろんこれに関してはディーラーの対応は全く間違っていません。
車検に合わせての整備も予算に合わせて柔軟に対応してくれるのもディーラーには無いメリットですよね。
カスタムショップのデメリット
- ショップの当たり外れのがある
デメリットはショップの当たり外れのがある点ですね。
「グーグルの口コミで評判が良くても、自分には合わなかった」良く耳にする話です。
だったら自分と相性の良いショップを見つけよう!といってもバイク屋って独特の雰囲気がありますよね。
なんというか敷居の高さを感じるのは筆者だけでは無いはず。



自分に合うショップを開拓するのも、もの凄い労力なんですよね。
ユーザー車検|最安だが知識と準備が必要


ユーザー車検とは文字どおり自分で陸運局に行き、自分で車検を受けることを指します。
なお筆者はユーザー車検を利用したことがありません。



自宅から陸運局まで遠いので、不具合があって検査が通らなかったら面倒ですからね。
メリット
- 費用の安さ
やはり費用の安さが最大のメリットと言えます。
必要なものは『自賠責・重量税・検査印紙代』の3つの費用の合計17020円。
それとユーザー車検を受けるための手数料2300円が必要となります。
ディーラーやショップに委託するときにかかる、車検整備技術料、ライン持ち込み代行手数料を節約出来ます。



ちなみにハーレーを含む外車や国産関係なく車検を通すための費用は同額です。
デメリット
- 知識が必要
整備に関する知識が無いと厳しいと思います。
おそらくあまり知識が無くても車検だけは通せるかもしれませんが、それはあくまで規格を満たしただけ。
普段から予防整備を定期的にしていないと、突然の故障してしまうなんてことも。
もちろん、車検が通らなかった場合は自分で整備して再検査を受けなくてはいけません。



おまけに日によってはメチャメチャ順番待ちですからね。
正直、あまりよっぽどバイクを触りなれている人じゃないと、ユーザー車検はおすすめ出来ないというのが筆者の考えです。
ハーレー車検に必要な書類と準備


いつ、なぜ必要?
ハーレーは中免で乗れるX350を除き、排気量が400cc超なので、初回は購入から3年後、その後は2年ごとに車検が必要です。
車検を受けないと公道を行動を走る資格をはく奪されてしまうので、捕まったら免停です。


必要書類&準備チェックリスト
車検をディーラーやショップに委託するか、自分で陸運局に持っていってユーザー車検を通すかで必要種類が少し変わります。
共通で必要な4つの書類


- 車検証
- 自賠責保険証
- 納税証明書
- 印鑑
納税証明書は直近のものが1枚あれば大丈夫です。
書類を紛失したときの再発行方法
万が一紛失してしまった場合は、居住する自治体の税務課に連絡すれば再発行が出来ます。
その際に再発行の手数料に加え以下の情報が必要になってきます。
・標識番号(ナンバープレート)
・車台番号
いずれも車検証に記載されている項目なので確認しましょう。



手数料は自治体によって違いますが、1,000円程度が相場です。
ユーザー車検に追加で必要なもの
- 継続検査申請書
- 点検整備記録簿(定期点検整備記録簿)
ユーザー車検はディーラーやショップに委託しない分、これらの書類をすべて自分で準備しなければいけません。




いずれも最寄りの陸運局、または事前にダウンロードすることも可能です。
カスタムハーレーは車検に通る?注意点と対策


合法カスタムなら問題なし
基本的に合法的なカスタムをしていて、正しく申請をすれば車検を通せます。
逆に爆音マフラーを装着するなど、違法なカスタムをしたハーレーはどんなに頑張っても違法は違法なので車検を通すことは出来ません。


構造変更が必要になるケース


例えば、ハンドルを交換したら構造変更に該当すると考えても良いと思います。



特にハーレーはハンドルの種類が豊富ですからね。
具体的には、前回の車検から車体の長さ、幅、高さが±3cm、±2cm、±4cm以上変わる場合は構造変更が必要です。
他にも構造変更に該当するものは、エンジンの載せ替えや、車体重量の変更(±50kg)など他にも多数あります。
爆音ハーレーが走っている理由とその裏側


たまに爆音を響かせているハーレーを見かけますよね。
実は車検をしっかり通しているケースもあります。
が、ほとんどが違法だと思ってもらって相違ないです。
違法ではない規制前に製造された車体


実は合法的に大きな音で走行しているハーレーもあります。
1986年以前に製造されたバイクは規制が緩く、純正から排気音が大きめでした。



車も古い車体はシートベルトの着用義務がありませんよね。
逆に2015年以前は規制が厳しく、ハーレーなのにスーパーカブと変わらない音量。
こんなに静かではバイクを楽しめない!
そんな声が届いたのだか届かなかったのかは知りませんが、2016年に国際基準に合わせる形で近接排気騒音の規制値が見直されました。


車検のときだけ純正に戻している


世の中の爆音ハーレー、と言うよりバイクの9割はコレです。
とはいえ、純正ベースの燃調バランスでマフラーだけ交換して公道を走るのはバイクに良くないんですよね。



アフターファイヤーも起こりますし。
マフラーから「パンッ!」と音が出る現象で、主な原因は燃えきらなかったガソリンが排気管内で再び燃えることです。
仮にやるならマフラーを交換するたびに燃調調整をすべきです。



高年式のハーレーはインジェクションなのでキャブ車ほど気軽にはいきませんが。
ハーレー車検は「安心・柔軟さ・コスト」のどれを重視するかで選ぼう
ハーレーの車検は、正規ディーラー・カスタムショップ・ユーザー車検の3つが大きな選択肢です。
条件 | おすすめ車検方法 |
---|---|
安心感と確実性を求める | 正規ディーラー |
カスタムや予算に合わせた柔軟対応 | カスタムショップ |
コストを最小限に抑えたい&整備スキルがある | ユーザー車検 |
初めてのハーレー車検は、不安や疑問がつきものです。
ですが、本記事では紹介したそれぞれの特徴やメリット・デメリットを押さえておけば、自分に合った方法が見つかるはず。
車検は単なる“通過儀礼”ではなく、愛車を安全かつ快適に乗り続けるための大事なメンテナンス機会です。
安心して走り続けるためにも、自分のスタイルに合った車検方法を選び、ハーレーとの時間をもっと楽しみましょう。
今回の記事は以上になります。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。


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