バイクの人気カスタムの手法のひとつ、カフェレーサースタイル。
前傾姿勢でバイクを操る姿は本当にカッコいいですよね。
ご存じの方も多いかと思いますが、カフェレーサースタイルの発祥はイギリスです。
街中を使ったレースでいかに速く、それでいてカッコ良く走るかを追い求めカスタムしたことに端を発するとされています。
本記事では、そんなカフェレーサースタイル発祥の地、イギリスのバイクメーカーを紹介します。
イギリスのバイクメーカーの一覧と特徴
バーミンガム・スモール・アームズ【BSA 】
イギリスのバイクメーカーを語るうえで欠かすことが出来ないのがBSAです。
バーミンガム・スモール・アームズ【BSA 】の特徴
- 1950年代は世界最大のバイクメーカーだった
- 最盛期は世界中で販売されたバイクの4台に1台はBSA社製だった
- フラッグシップモデルだったゴールドスターはヤマハSRやホンダGBのルーツとなっている
バーミンガム・スモール・アームズ【BSA 】の歴史
- 1861年:銃器の製造を目的として設立。バイク部門は 1903 年に設立。
- 1914年:第一次世界大戦を支援するために、ライフル、オートバイ、工作機械、治具、計器などを提供するなど大手産業連合の地位を確立した。
- 1940年代:他社のバイク事業の買収を進める
- 1953 年:トライアンフを買収
- 1973年:ノートンと合併するが経営破綻に陥る。その際にトライアンフの商標権はメリデン共同組合に譲渡。
- 2016年:マヒンドラグループがBSAブランドを取得。2023年中に主要マーケットに新型車をリリース予定
バーミンガム・スモール・アームズ【BSA 】の人気車種
GOLD STAR
トライアンフ【TRIUMPH】
トライアンフの特徴
- クラシック、クルーザー、アドベンチャー、ロードスター、スーパースポーツ、ツーリングなどの幅広いラインナップを揃える
- フラッグシップモデルのボンネビルはカワサキのWシリーズ(W800等)はルーツとなっている
- 3気筒のエンジンが主流
- ROCKETシリーズは量産車としては世界最大となる排気量2,500ccをほこるエンジンを搭載
トライアンフの歴史
- 1885年:ユダヤ系ドイツ人のシーグフリード・ベットマンがロンドンで輸入貿易事業を始めたのが起源
- 1907年:トライアンフのオートバイがマン島TTレースで活躍し、高い信頼性と評価を得る
- 1949年:米国に進出し軽量で高性能が受け市場を席巻
- 1953 年:BSAに買収される。
- 1973年:日本車の人気を受け低迷。経営破綻に陥る
- 1990年:親会社が変わるなど紆余曲折を経て直列3気筒や直列4気筒エンジンを搭載した車種を発表し、車両の本格生産を開始
米国市場での人気がハーレー社がスポーツスター(Kモデル:1952年発売)を開発したきっかけのひとつになったと言われています。
トライアンフの人気車種
BONNEVILLE T100
SPEED TRIPLE 1200 RS
ROCKET 3 R
ノートン【Norton】
ノートンは経営再建中のため、新型車の供給は停止されています。
ノートンの特徴
- 1898年に英国で誕生した世界最古のモーターサイクルメーカーのひとつ。
- マン島TTレースの初代優勝メーカー
- フェザーベッドフレームやロータリーエンジンなど革新的な技術を開発してきた
1907年からイギリス王室属国のマン島 (Isle of Man) で開催されているオートバイ競技である。TTはTourist Trophy(ツーリスト・トロフィー)の略称。競技は世界最古の議会で『青空議会』としても知られるマン島議会ティンワルドが制定した公道閉鎖令に基づき公道を閉鎖して行なわれる。2023年現在で260人以上の参加者が死亡しており、世界で最も危険な競技とも言われている。
引用:Wikipedia
ノートンの歴史
- 1898年:ジェームス・ランズダウン・ノートンが二輪貿易用の付属品と部品の会社として設立
- 1902 年:フランスとスイスからエンジンを調達してバイクの製造に参入
- 1953 年:ノートンは、Associated Motorcycles (AMC)に買収される
- 1973年:BSAと合併してノートン・ヴィリエーズ・トライアンフを設立したが経営破綻に陥る
- 2020年:経営破綻に陥ったためインドのTVSモーターのもとで経営再建を進めている
ノートンの人気車種
COMMANDO 961
V4SV
マットモーターサイクルズ【MUTT MOTORCYCLES】
マットモーターサイクルズは小排気量のクラシック系のバイクが得意なメーカーです。
手がけるバイクのラインナップの傾向は、オーストリアのBRIXTON MOTORCYCLESが近い印象ですね。
マットモーターサイクルズ【MUTT MOTORCYCLES】の特徴
- 社外エンジンやパーツを組み立ててリリースする、キットバイクメーカー
- エンジンはスズキ製を採用
- クラシックなカスタムバイクのスタイルで、安価なバイクを提供するのが理念
マットモーターサイクルズ【MUTT MOTORCYCLES】の歴史
- 2013年:イギリス、バーミンガムでペニー・トーマスが創業
- 2018年:125ccモデルに加えて250ccモデルをリリース
- 2019年:日本国内で販売開始
マットモーターサイクルズ【MUTT MOTORCYCLES】の人気車種
MONGREL 125CC
AKITA 250CC
ロイヤルエンフィールド【Royal Enfield】
ロイヤルエンフィールド【Royal Enfield】の特徴
- インドに生産移管してから2000年代まで車体構造を変更せず製造していた。
- 約50年間、車体構造を変えずに製造していたので『生きた化石』と呼ばれていた。
- イギリスの本社は倒産してしまったので、現在はインドメーカーとして扱われる。
ロイヤルエンフィールド【Royal Enfield】の歴史
- 1851年:イングランドウスターシャー州レディッチでジョージ・タウンゼンドが裁縫針を製造する会社を設立
- 1901年:バイクの生産を開始
- 1955年:インドのマドラス・モーターサイクルズと提携し、エンフィールド・インディア設立
- 1971年:イギリスの本社が倒産。インド側では生産が続行される。
- 1993年 :アイシャーがエンフィールド・インディアを買収。翌年ロイヤルエンフィールド・モーターズに社名変更
ロイヤルエンフィールド【Royal Enfield】の人気車種
Classic 350
Continental GT
AJS Motorcycles
AJSの特徴
- 20世紀初頭はイギリス最大のオートバイ製造会社だった
- イギリスのバイク博物館には 1,000 台を超えるイギリス製バイクが展示されているが20台以上がAJS製で現地では歴史のあるメーカーとして認識されている
- マン島TTレースにおいて現在も100を超える世界記録を保持している
- 日本仕様は空冷125ccエンジンを搭載した3車種がラインナップされている
AJSの歴史
- 1909年にスティーブンス兄弟によってイギリスのウォルヴァーハンプトンに設立
- 1920年代に入るとマン島ジュニアTTレースやセニアTTレース等で数々のレースで優勝する
- 1931年に財政が悪化し破産。企業としてのAJSはその歴史を閉じ、AJSブランドの権利を同業のマチレスに売却される。
- 1938年にマチレス社はAMCを設立し、マチレスとAJSを子会社化した。以後、AJSブランドはマチレスとモデルを共有し、異なるブランドで販売する体制が採られた。
- 1966年にAMCが倒産しノートン・ビリヤーズにブランド権利が売却される
- 1974年にAJSの権利はフラフ・ブラウンが買い取られ現在に至る
AJSの人気車種
Cadwell 125
71 Desert Scrambler 125
ヴィンセント【Vincent Mtorcycles】
ヴィンセント【Vincent Mtorcycles】の特徴
- 1952年から20年に渡って世界最速の量産オートバイを製造していた
- マッドガード ステー、ブレーキ ロッド、ブリーザー パイプに同じ部品を使用するなど、独創的なデザインが特徴だった
- 革新的な機能、歴史的な価値もあり、オークションで90万ドル(約1億円)を超える価格で取引されたこともある
ヴィンセント【Vincent Mtorcycles】の歴史
- 1928年にフィリップ・ヴィンセントが HRDモーターズ社を買収(工場敷地を除く)して設立。
- 1948年に当時世界最速最高速度(241km/h)の量産バイクであったブラック シャドウを発売する
- Vincent HRDとして操業していたが、1949年にハーレーダビッドソンの「HD」との混同を避けるために名前から「HRD」が削除された。
- 1955年に財政難に陥り倒産。(コスト削減のために品質を妥協することを拒否したのが原因のひとつと言われている)
ヴィンセント【Vincent Mtorcycles】の代表的な車種
ブラックシャドウ
ブラックライトニング
イギリスのバイクメーカー凋落は日本バイクメーカーのせい?
1970年代、日本メーカーのバイクが世界を席巻しました。
イギリスのバイクメーカーは何とか巻き返しを計りましたが、太刀打ちできず軒並み倒産。
不運にもイギリスメーカーは日本メーカーと特徴が被っていましたからね。
そりゃ性能が良いほうを選びますよね。
とはいえ、20世紀後半に苦杯をなめたイギリスバイクメーカーもカフェレーサーブームと共に再び脚光を浴びています。
気になるメーカーが合ったらチェックしておきましょう。
それと、もし今お乗りのバイクから乗り換えを考えているのであれば、ディーラーでの下取りはオススメしません。
なぜならディーラーで取り扱っている以外の車種には高い値段が付く可能性が低いからです。
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軍資金は多いに越したことは無いですからね。
今回の記事は以上になります。
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。
コメント
コメント一覧 (2件)
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