プラグ交換は『車検の時にディーラーに頼めばいい』って思っていませんか?
それで正解です。
でもプラグ交換の技能は持っていて損は無いと思います。
なぜなら、ハーレーのトラブルはプラグ関係が多いから。
例えば『プラグかぶり』です。
エンジン始動時は特に力が必要なので、ガス燃料が濃い目に送られます。
引用:奈良スバル自動車株式会社
この時、すぐにエンジンを切ってしまうと、濃い目に送られたガス燃料が燃焼しきれず、液体に戻ってプラグを濡らしてしまいます。
結果、濡れたプラグは火花を散らしにくくなり、エンジンを掛けれなくなる『プラグかぶり』を発症してしまうのです!!
この時にサッと自分で新しいプラグに交換できる技能があれば、心配事がひとつ減ります。
最近の車両は、あまりプラグかぶりを起こしませんが覚えておいて損は無い技能ですよ。
本記事では、ツインカム96ダイナを例にハーレーのプラグ交換のやり方と手順を紹介します。
では行ってみましょう。
プラグ交換の事前準備
プラグ交換の頻度・時期
8000km、もしくは2年に1回
交換頻度は乗り方によっても異なります。
ハーレーのプラグ交換は3000kmに1回と言う人もいれば、20000kmと言う人も……
筆者は距離数は気にせず車検の度に交換しています。
不具合は発生していませんよ。
プラグ交換に必要な工具
- 新品プラグ (メーカ純正:6R12)
- プラグレンチ5/8(Cタイプ)
- スレッドコンパウンド
筆者の所有する2009年式ツインカムダイナに適合するプラグは、NGK社のイリジウム製プラグ【品番:DCPR7EIX】です。
プラグレンチは【5/8(16mm)】を使います。
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ハーレーのプラグ交換の手順
プラグの交換は必ずエンジンを切ってから取り掛かりましょう。
※感電して死に至るおそれがあります。
古いプラグの取り外し
ツインカム96エンジンは、シリンダーヘッドの左側に2ヵ所あります。
現行モデルのミルウォーキーエイトはプラグが4つです。
プラグホールのゴミの除去
取り外す前にプラグホールから中にゴミが入らないように、エアーダスターなどでホール周りのゴミを飛ばします。
プラグキャップを外す
この時コードでは無く、キャップを持って抜きましょう。
コードを引っ張るとプラグコードを痛めます。
プラグを取り外す
露出したプラグを、プラグレンチを使って取り外していきます。
新しいプラグの取り付け
プラグホール内にゴミが入るのを防ぐため、取り外しと取り付けは1ヵ所ずつ行いましょう。
スレッドコンパウンドの塗布
新しいプラグのネジ切り部分にスレッドコンパウンドを塗布します。
プラグが焼き付いて固着するのを防ぎます。
プラグホールに組み込む
締め込めるところまでは手で絞め込みます。
- 締めこむ感触に違和感があれば、すぐに止める。
- 最初から工具を使って締めると、ネジ山が破損する。
最後はトルクレンチを使って『16~24Nm』で絞め込みます。
なお、筆者はトルクレンチを使っていません。
※トルクレンチの使用を推奨します。
手で絞めるだけ締めて、最後にレンチで『少しだけ余裕を残して』締め込んでいます。
まだ締まりそうでも我慢です。
プラグコード取り付け
端子に接点復活スプレーを塗布していきます。
- 車の整備では使った事が無いので、この工程は無視しても問題ないと考えています。
最後にプラグ端子にプラグキャップを『カチッ』と感触があるまで押し込んで取り付けます。
もう片側のプラグも、同様の手順で行いましょう。
ハーレーのプラグ交換について良くある疑問
プラグ交換をやっていて浮かぶ疑問は、ほぼ以下の2点では無いでしょうか?
- プラグ先端の色について
- ギャップ調整について
この2点は困ったことに調べれば調べるほど皆さん言っていることがバラバラ。
筆者は、お世話になっているバイク屋さんに聞いたことを実践しています。
プラグ先端の色について
高年式のハーレー(インジェクション車両)は、プラグの先端が白っぽいのが正常です。
筆者の取り外したプラグが黒いのは、EFIチューニングして燃調を濃いめに設定しているためです。
- 非イリジウム⇒真鍮製ブラシでクリーニング
- イリジウム製⇒プラグクリーナー使用(真鍮製はブラシNG)
ギャップ調整について
本記事で紹介した交換手順ではプラグのギャップ調整工程は無視しています。
理由を解説します。
イリジウム製プラグのギャップ調整は不要?
筆者はイリジウム製のプラグを使っています。
イリジウム製プラグは外箱にギャップ調整はしないでくださいと記載されています。
一方で『イリジウムだろうがギャップ調整すべき』という意見もあります。
筆者はギャップ調整をしていません。
- メーカーが『やるな』って言うんだから、やっていない。
- ギャップ調整しなくても今までトラブルが無い
イリジウムってギャップ調整して良かったの?が正直な感想です。
ギャップ調整をする場合
通常のプラグはギャップ調整が必要です。
プラグの適正ギャップは『0.9mm~1.1mm程度』。
ギャップ調整にはギャップゲージを使うと、測定、調整が1つで賄えるので便利です。
ハーレーのプラグ交換のやり方は覚えておいて損は無い
プラグ交換は手順さえ把握すれば、それほど難易度は高くない作業です。
自分で新しいプラグに交換できる技能があればトラブル時の心配事がひとつ減ります。
さらに、自分で整備してみると普段見えないところにも目が行き、車体トラブルの予兆を発見しやすいメリットもあります。
ぜひプラグ交換にチャレンジしていただきたいです。
本記事の内容はあくまで専門家では無い人物の作業の紹介となります。そのため、あらゆる人が作業を成功させるのを保証するものではありません。よって当ブログ管理人は作業の結果の安全性を一切保証出来ません。作業により物的損害や障害、死亡の可能性があります。この作業上において発生した物的損害や障害、死亡については当ブログ管理人では一切の責任を負いかねます。すべての作業におけるリスクは、作業を行うご本人に負っていただくことになりますので、充分にご注意ください。
今回の記事は以上になります。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
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