半年前に市の主催する『大人の水泳教室【初心者コース】』に入ってみました。
結果は、泳げるようにならなかった。
途中で緊急事態宣言が発令されて、スクールが中止になってしまったのも要因のひとつでした。
とはいえ、あのまま最後まで続けていても泳げるようになったかと言うと、微妙なところ。
なぜなら【初心者コース】は全5回の短い期間の中で『クロール』と『背泳ぎ』の2種類の泳法の習得を目指す教室だったからです。
二尾追うものは一尾も得ずって言うじゃないですか。
はい。カナヅチの言い訳でした。
そうは言ったものの、形はどうであれ泳げるようになりたい。
30代半ばの筆者ですが、泳げないことがずっとコンプレックスでした。
そこで、前回の反省を踏まえ、ひとつの泳法に絞る作戦を立てました。
今回チャレンジする泳法は『平泳ぎ』
しかも、期間は全9回。
これだけ練習時間があれば泳げるようになるのでは?
本記事では全9回の教室で『カナヅチでも平泳ぎが出来るようになるか』身をもってレポートします。
筆者が実際に教室で体験した内容と感想を、正直に書いていきます。
では行ってみましょう。
『泳げない』の定義
泳げないと言っても『基準は人によってバラバラ』です。
- 水中に潜れない
- 水を掻いても前に進まない
- 息継ぎが出来ない
一般的にこの中で1つでも該当すれば『泳げない』と考えて良さそうです。
筆者は前回の成人水泳教室【初心者コース】で、水を掻いて少し前に進めるようになりましたが、息継ぎは出来ないままです。
なお『水を掻いて少し前に進めるようになった』のはクロール(厳密には出来ていない)の話です。
平泳ぎの技能は溺れかけた高校生の頃ままです。
初心者向け平泳ぎ教室ってどんな感じ?
参加者の年齢層
市の募集に10人対して、集まったのは筆者を含め6人でした。
とはいえ『生徒6人に対して先生が1人』なので、これ以上増えると効率が悪い印象。
なお一緒に教室に入るメンバーは50~60歳くらいのの男性の方1人と女性の方4人でした。
筆者と同じくらいの世代(30代)の人はゼロ。
平日開催というのも1つの要因ですが、市の運営する教室の参加者は年齢層が高めの傾向がありますね。
参加者のレベル
筆者の主観ですが、参加者の中には『ある程度、平泳ぎが出来る』人がいました。
きっと正しい泳法を身に付けたくて参加したのではないかと思います。
しかし、参加者は私を含めて平泳ぎの「ひ」も出来ない人が多数。
練習も基礎中の基礎からのスタートになります。
おかげで筆者のようなカナヅチでも悪目立ちすることなく参加出来ます。
逆に『ある程度出来る人』には退屈なスクールかもしれませんね。
どこでやる?どんなふうに?
市の運営なので『時間で区切ってプールを貸し切り』なんて厚遇はありません。
筆者たちに与えられたのは『プール端の1/5の区切られたスペース』。
他の利用客の視線を遮るものは何もありません。
おそらく企業が運営する水泳スクールのプライベートレッスンでも『他の利用客と同じ空間で練習するのは避けられない』と思います。
どうしても気になる人は、ずっとゴーグルを着けていましょう
水泳キャップを被ってゴーグルさえ着けておけば、誰が誰だなんてわかりません。
初心者向け平泳ぎ教室で必要なもの
筆者以外の方は『スポーツメーカーの水着』で『ラッシュガードを着用』していました。
海に遊びに行くような水着を着用していたのは筆者だけでした。
あまりデザインが派手でなければ、わざわざスポーツメーカーの水着を準備する必要は無いと思います。
とはいえ、そろそろまともな水着を購入した方が良いと思い、安価な競技用の水着を購入しました。
本格的な競技用水着ではありませんが、必要十分な品物でした。
寒い時期に通う場合はラッシュガードの着用をオススメします。
泳いでいる時は大丈夫ですが、先生の話を聞く時は寒さを感じると思います。
初心者向け平泳ぎ教室の練習内容
筆者が参加した水泳教室は各回50分となっています。
1回目
- 水中ウォーキング(ウォーミングアップ)
- 足を蟹股で歩く
- ビート板を使って顔を上げて脚だけで泳ぐ
- ビート板を使って顔を浸けて脚だけ泳ぐ
- ビート板無しで脚だけ泳ぐ
初日という事もあってか、半分以上の時間を水中ウォーキングに費やしました。
このウォーキングの動作で、平泳ぎに必要な脚の動きを習得するのが狙いのようです。
平泳ぎは地味な練習の繰り返しだからね。
前もって言われていましたが、地味だけどなかなかハードな練習でした
衝撃的というか当たり前の話ですが、見よう見マネでやっていた平泳ぎの脚の動きは完全に間違っていたことが判明しました。
なかなか前に進まないのも合点がいきます。
もっと早く正しい指導を受けるべきでした。
2回目
- 水中ウォーキング(ウォーミングアップ)
- ビート板を使って顔を上げて脚だけで泳ぐ
- ビート板を使って顔を浸けて脚だけ泳ぐ
- ビート板無しで脚だけ泳ぐ
- ビート板を脚に挟んで腕だけで泳ぐ
この日は腕で水を掻くステージまで進みました。
平泳ぎの進行動力の7割以上は脚の動きによるもの。
腕の動きは息継ぎのための動作となります。
はい。知りませんでした。
腕の動かし方も間違っていたし、前に進まないのも当たり前ですね。
話が逸れますが、今日は筆者の他にもう1人いた唯一の男性がお休み。
女性陣に囲まれて少し浮いていたのは気にしないでおくことにしました。
3回目
- 水中ウォーキング(ウォーミングアップ)
- 水中でジャンプして平泳ぎの腕の動きのみで前進する
- 平泳ぎの腕の動きと、バタ足を組み合わせて泳ぐ
- スイム(平泳ぎ)
この日は他の人の泳ぎを観察しようと、あえて隊列の最後尾で泳いでみました。
結論としては、最後尾はオススメしません。
- プールの端で泳ぎ終わった人が集まっているので、泳ぐ距離が短くなってしまう
- 呼吸が整っていないうちに、次の課題の話が始まってしまう
恥ずかしさはありますが、一番先頭に立つのがベストです。
- プールの端から端まで泳げる
- 他の人を待っている間、泳ぎ方を振り返る時間を持てる
比較的、先頭の人には先生が付く時間が長い印象を受けました。
せっかく脱カナヅチを掲げてスクールに入ったわけです。
小さなプライドなんか捨てて、貪欲に教わりましょう(自戒)
4回目
- けのび
- ビート版を使って脚の動きだけで泳ぐ
- ビート板無しで脚だけ泳ぐ
- 平泳ぎの腕の動きだけで泳ぐ
- スイム(平泳ぎ)
この日は、いつもの先生がお休みで、代理の先生が来ました。
アレ?すごくわかりやすい…
あんなに悩んでいた脚の動きが、スムーズに出来るようになりました。
- 今回の先生は説明は端折って、とりあえず泳がせて問題点をフィードバックしてくれるタイプ
- いつもの先生は事前に細かく説明してから、泳がせるタイプ
筆者は今回の先生の教え方がしっくりきました。
※決して前の先生の教え方が悪いとかではありません。
(いつもの先生のほうが良いと言っている人もいました)
先生との相性のひとつで、こうも上達が変わるのは怖いですね。
5回目
- 水中ウォーキング(ウォーミングアップ)
- 平泳ぎの脚の動きだけ泳ぐ
- 平泳ぎの腕の動きだけで泳ぐ
- スイム(平泳ぎ)
今回で平泳ぎの教室も折り返し地点です。
ウォーミングアップが大事なのは理解していますが、さすがにプールを3往復は時間がもったいない気がします。
これだけで限られた練習時間の1/4が消える。
練習時間の中で4往復しか泳げていないのも、さらに筆者を焦らせます。
来週からはスイムに力を入れるからねー。
思いは伝わるみたいです。
6回目
- 水中ウォーキング(ウォーミングアップ)
- 平泳ぎの脚の動きだけ泳ぐ
- 平泳ぎの腕の動きだけで泳ぐ
- スイム(平泳ぎ)
どうやらウォーミングアップでプールを3往復は鉄板っぽいです。
もう受け入れるしかないようですね。
前回の大人の水泳教室でもそうでしたが、今回の平泳ぎ教室も回を追うごとにメンバーの技能の差が顕著になってきました。
上達が早い人は遅い人を待つ。
上達が遅い人は待たせる引け目を感じてしまい、途中で切り上げて歩いてしまう。
このままではどんどん差が開いていきます。
この悪循環は水泳教室のデメリットですね。
7回目
- 水中ウォーキング(ウォーミングアップ)
- 平泳ぎの脚の動きだけ泳ぐ
- スイム(平泳ぎ)
今回は今まで習った脚の動きと、手の動きを連動させる練習がメインでした。
不思議なもので同時にやると、単独で出来ていたことが出来なくなってしまいます。
それと、上達の差が顕著になってきました。
教室が始まったころは全然できなかった人が、今では一番上手になっています。
もちろん筆者のことではありません。
正しい泳ぎ方をしっかり教えてもらえる環境に身をおけば、伸びる人は伸びるんですね。
8回目
- 水中ウォーキング(ウォーミングアップ)
- 平泳ぎの脚の動きだけ泳ぐ
- 平泳ぎの腕の動きだけで泳ぐ
- スイム(平泳ぎ)
なんと、この日から担当の先生が変わりました。
残された時間は今回を含め
あと2回。
なぜこのタイミングで代わるんだ
困ったことは、引継ぎがされている様子が無いこと。
もっと困るのは、前の先生と言っていることが違うこと。
平泳ぎは脚を閉じる瞬間が一番大事ですよ
前の先生は水中を蹴ることを求めていた気が…
当然指導方法も変わってきます。
コツをつかんだ矢先に、振り出しに戻された感じです。
9回目
- 水中ウォーキング(ウォーミングアップ)
- 平泳ぎの脚の動きだけ泳ぐ
- 平泳ぎの腕の動きだけで泳ぐ
- 半分の距離でスイム
- スイム(平泳ぎ)
この日は最終日でした。
困ったのはウォーミングアップでプールの端まで歩いたら、帰りは自由に泳いで帰ってきて良いという指示。
ワタシオヨゲナイ。
クロールが出来ない私は、悟られぬよう意識高いふりして平泳ぎで帰ってきました。
最終日くらいスイムに全振りすると思いきや、平常運転でした。
初心者向け平泳ぎ教室に参加してみてわかったこと
無事に全9回の教室を休まずに完走できました。
ほとんどの人が皆勤賞でした。
平泳ぎは出来るようになった?
微妙です。
自分がどのような姿で泳いでいるかは、わかりません。
ただ、物凄く不細工なフォームなのはわかります。
胸を張って『平泳ぎ出来ます』って言えるレベルではありません。
とはいえ手と脚の動きは習得したので、あとは数をこなせば、それなりになるのではと思っています。
あとは本人の努力次第ってやつですね。
平泳ぎの難易度は高い
クロールなどのほかの泳法に比べて、平泳ぎは技術的要素によるものが多く難易度が高いと言われています。
一般的な泳法の習得手順は【クロール】→【背泳ぎ】を経て【平泳ぎ】です。
クロールの教室があったら、迷わず入ったんですが
正直な話、前の2つの泳法を飛ばして平泳ぎにチャレンジするのは不安でした。
しかし、いざ始まってみると基礎の基礎からの練習。
筆者のように全く泳げない人間が参加しても付いていけるように、カリキュラムが組まれているようです。
とはいえ、一般的に平泳ぎはクロールを習得してから覚える泳法。
先生も、当然クロールは出来るものとして指導してきます。
クロールを習得してからのチャレンジが理想ですね。
参加する価値はある?
あります。参加して良かったです。
なぜなら……
- 出来ない人の集まりだから恥ずかしくない
- 正しいやり方の指導を受けられた
大人になればなるほど、こういった教室に入るのは抵抗が出てきます。
筆者もそうでしたが、実際そんなことを気にしているのは当の本人だけ。
泳げない人たちを気にするほど周りの皆さんはヒマではありません。
なので水泳教室に入るのは、ちょっと恥ずかしいなんて思う必要はナシ。
肩ひじ張らず、軽い気持ちで参加してみてはいかがでしょうか?
今回の記事は以上です。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
実は2つの水泳教室を終えてから、再び市の水泳教室に通いました。
ようやく、クロール、平泳ぎ、背泳ぎが出来るようになりました。
とはいえ、少しプールから離れてしまうと泳ぎ方を忘れてしまう感じです。
きっと身体に染み付いていないからだと思います。
なので月1、2回と少ない頻度ですが、市のプールに通っています。
やっぱり、やるとやらないでは大違いですね。
追記は以上になります。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
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