ハーレーのVIN(車体番号)は、「調べようと思えば調べられるが、仕組みが分かりにくい」
そんな位置づけの情報だと思います。
ただ、VINの構造を一度きちんと理解しておくと、
- 年式確認
- モデル特定
- 生産国・工場の把握
といった作業が、かなりスムーズになります。

VINは知っていて損は無い知識だと思います。
この記事では「ハーレー VIN」「ハーレー 車体番号」で調べている方に向けて、VINから“何が・どこまで分かるのか”を整理することを目的に書いています。
ぜひ最後まで読んでいいただけると嬉しいです。
VIN(車体番号)とは何か


VINとは情報を一定のルールに基づいて符号化したもの
そもそもVIN(車体番号)とは何でしょうか?
VIN(Vehicle Identification Number)は、1981年以降のハーレーダビッドソン全車に採用されている 17桁の識別番号です。
日本では「車体番号」と呼ばれますが、実際には単なる管理番号ではなく、以下の情報を一定のルールに基づいて符号化したものです
- 製造者
- モデル
- 年式
- 組立工場
- 製造番号



読み方さえ覚えてしまえば、車体情報が簡単にわかりますよ。
VINはどこで確認する?
VINは主に次の2か所で確認できます。


- フレームのネック部分(ハンドル下)
- 車検証の「車台番号」欄
中古車の場合は、フレーム刻印と車検証が一致しているか を必ず確認してください。



一致していなかったら、盗難車の可能性もあります。
ハーレーVINの基本構造(17桁)


VINで年式を判別する方法


上記のVINは筆者の所有する2009年式FXDBのVINです。
VINは17桁で、意味ごとに役割が分かれています。
- 1〜3桁:メーカー識別(WMI)
- 4桁目:車両タイプ(エンジンの大きさの識別)
- 5~6桁:モデル系列コード
- 7桁:エンジンタイプ
- 8桁:キャリブレーション/構成、導入
- 9桁目:チェックディジット
- 10桁目:年式(モデルイヤー)
- 11桁目:組立工場
- 12〜17桁:製造番号



すべてを暗記する必要はありませんが、10桁目と11桁目は、実用上よく使うポイントです。
参考までに上記を筆者の所有する2009年式FXDBに当てはめると……




- 5HD:米国以外での販売用として米国内で製造されたモデル
- 1:901cc以上のモデル
- GX:ダイナモデル
- 4:ツインカム96
- 1:米国内(DOM)通常導入
- 3:チェックディジット
- 9:2009年モデル
- K:カンザスシティ工場で組立
- 306517:製造番号
このようにVINではアメリカのカンザス工場で生産された2009年式のダイナモデルという情報までは読み取れますが、ストリートボブなどの派生モデルの識別までは出来ません。
VINで年式を判別する方法
VINの10桁目は年式を判断指標になりますが、重要なのは、VINの10桁目が示すのは 登録年ではなくモデル年式 という点です。
たとえば、
- 2019年に登録された車両でも
- VINの10桁目が「K」であれば 2019年モデル
- 「J」であれば 2018年モデル
というように、行政上の年とメーカー年式は一致しないことがあります。
【年式コード一覧表】VIN 10桁目対応
年式コードの識別は以下のようになっています。
| 10桁目 | モデル年式 |
|---|---|
| A | 1980 / 2010 |
| B | 1981 / 2011 |
| C | 1982 / 2012 |
| D | 1983 / 2013 |
| E | 1984 / 2014 |
| F | 1985 / 2015 |
| G | 1986 / 2016 |
| H | 1987 / 2017 |
| J | 1988 / 2018 |
| K | 1989 / 2019 |
| L | 1990 / 2020 |
| M | 1991 / 2021 |
| N | 1992 / 2022 |
| P | 1993 / 2023 |
| R | 1994 / 2024 |
| S | 1995 / 2025 |
| T | 1996 |
| V | 1997 |
| W | 1998 |
| X | 1999 |
| Y | 2000 |
| 1 | 2001 |
| 2 | 2002 |
| 3 | 2003 |
| 4 | 2004 |
| 5 | 2005 |
| 6 | 2006 |
| 7 | 2007 |
| 8 | 2008 |
| 9 | 2009 |
なぜアルファベットと数字が混在しているのか
VINの年式コードは【アルファベット → 数字 → アルファベット】という形で循環しています。
これは世界共通規格で、以下のルールに基づいています。
- 誤認しやすい文字(I / O / Q)を使わない
- 30年周期でコードを再利用する
そのため、年式は必ず他の情報(モデル構成や年代感)と合わせて判断します。
VINから生産国・組立工場を判別する方法【詳解】


- VINの1〜3桁を確認(メーカー・市場)
- VINの11桁目を確認(組立工場)
- 両方を組み合わせて判断
後述しますが、生産国は組立工場を指します。



VINの11桁目を確認すれば生産国がわかりますよ。
生産国は「1〜3桁」だけでは決まらない


VINの1〜3桁(WMIコード)は、メーカーや市場区分を示すコードです。
| 1〜3桁 | 意味 |
|---|---|
| 1HD | 米国向け |
| 5HD | 輸出向け |
| MLY | タイ生産車向けコード |
| MEG | インド生産 |
ただしここで重要なのは、1HD/5HDだけでは生産国は確定しないという点です。
これはハーレーが採用しているCKD(完全ノックダウン方式)が理由です。
製品を完全に分解した部品の状態で輸出し、現地でゼロから組み立てる生産方式
組立工場を示すのはVINの11桁目
実際の生産拠点を判断する際に見るのが、**VINの11桁目(組立工場コード)**です。
| 11桁目 | 組立工場 |
|---|---|
| Y / B | ヨーク工場(米国) |
| K | カンザスシティ(米国) |
| L | タイ工場 |
| N | インド工場 |
1〜3桁+11桁をセットで見ることで、初めて生産国・工場を判断できます。
ハーレー社は前項で述べたCKD(完全ノックダウン方式)を採用しているので、アメリカでパーツ類を製造して、他の地域で組立する生産方式をとっています。
- 日本向けの車体をアメリカでパーツを製造【5HD】
- タイにパーツ輸送して組立【L】
上記の流れだと組み立てたタイが生産国扱いになります。
これが近年、日本に導入されるハーレーがタイ生産になっている理由です。


まとめ:VINで分かること・分からないこと
VINで分かるのは、以下の3つです。
- 年式(モデルイヤー)
- 組立工場
- 製造番号
一方で、すべての部品原産国、細かな仕様変更の全履歴までは分かりません。
- 年式を正確に知りたい
- 説明内容を裏取りしたい
- パーツ選びで失敗したくない



VINは万能ではありませんが、こういった判断の軸として使うくらいが現実的です。
まずは一度、ご自身のハーレーのVINを見て識別してみてはいかがでしょうか?
今回の記事は以上になります。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。





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