どうせ株を買うんだったら、配当の良い銘柄が欲しいですよね。
だからと言って、やみくもに【配当利回りランキング 】の上位の銘柄を買ってはいけません。
勇み足で下落基調の銘柄なんて買ってしまったら、配当では補いきれないくらい含み損を抱えてしまいます。

しっかり企業の分析をしてから購入しましょう
そうは言っても・・・
「貸借対照表」「損益計算書」「自己資本利益率」やらの専門用語って、もはや呪文。
そこで今回の記事では、投資経験が浅い人に向けて『最低限必要な条件3点』に絞って説明します。
条件に当てはめれば『経験が少ない初心者の人でも投資の可否が判断が出来る』ようになります。
では行ってみましょう。
高配当株の定義


昨今、個人投資家の増加に伴い、高配当株が注目を集めています。
実は高配当株の定義は決まっていません。
一般的には4%を超える配当を出す銘柄を指すようです。
私は配当利回りが3%くらいでも、準高配当株として投資対象としています。
ただし『成長性が見込めて、株主還元に積極的な企業』に限りますが。



そんな優良企業は既に高値圏で推移していますよね
高配当銘柄の探し方
では、さっそく高配当銘柄を探してみましょう。
Googleで「高配当 ヤフーファイナンス」と検索
Yahoo!ファイナンスの【配当利回りランキング】にアクセスします。




このように配当利回りが高い順に銘柄が並びます。
先にも述べたように『配当利回りが高い』と言う理由だけで買ってはいけません。
なぜなら、ここに表示される配当金額は一過性であることが多いです。
例えば、ランキング1位の【8103】明和産業。


前期の一株配当15(円/年)から、今期は118円 (円/年) に大幅増配しています。
しかし、この大幅増配は『東証の新しい市場区分のプライム市場に入るための施策』です。
(記事の本題から逸れるためプライム市場の解説は省略します)
おそらく来季も、この配当水準を維持するのは無理です。
このような理由から、明和産業の今期の配当利回り118円は一過性のものと考えられます。



このような銘柄は次の期に減配するだけでなく、権利落ち後に大幅安になります
このような事例から『配当利回りが高い』と言う理由だけで株を買うのは危険です。
高配当銘柄:3つの投資判断指標


では、間違った銘柄を掴まないための
『3つの投資判断指標』を紹介していきます。
IR資料を分析するにあたり参考にした図書はこちらです。
初級者~中級者にも使える手法が、わかりやすく解説されています。
指標①:IRBANK
IRBANKとは、ざっくり言うと企業の健康診断表です。
これを見れば、今から投資しようとしている『企業の健康状態(財務)』がわかります。



不健康な企業には投資したくありませんもんね
IRBANKで抑えるべきポイント
IRBANKの銘柄情報には、たくさんの専門用語やら指標があります。
全部、網羅する必要はありません。
下記の8つを押さえておけば大丈夫です。
- 売上高 → 波が少なく右肩上がり
- EPS → 右肩上がり(利益を生みだすパワーの指標)
- 営業利益 → 理想は10%以上(平均は7%くらい)
- 自己資本比率 → 40%以上(倒産確率が低い)
- 営業活動によるCF → 毎年黒字
- 1株当たりの配当金 → 減配が無いか?
- 配当性向 → 50%までが健全(実力に伴っているか)
- 現金等 → たくさんあれば不況に耐えられる
IRBANKの使い方はIRBANKの使い方【この株買って大丈夫?を解決するやり方】の記事でわかりやすく解説しています。
指標②:企業のIR情報
企業のホームページには投資家向けに、最新の業績を記載したページが設けられています。
これを見ることで、前期の業績や今期の業績の見通しがわかります。
ざっくり言うと、『企業版の通信簿』みたいな物ですね。
Googleで「企業名 IR」と検索


説明会資料をクリックします。
【説明会資料】の項目が無ければ『IRライブラリー(企業によって表記が異なる)』からアクセスしましょう。
なお【決算短信】をクリックすれば、損益計算書などで詳しい情報が得られます。



【決算短信】は難しい用語や数字だらけで読む気が削がれます
私自身もそうしていますが、メンドクサイ投資経験の少ない人は、グラフや図で分かりやすい「説明会資料」で十分です。


【説明会資料】は視覚的に現在の企業の状態と、今後の動きがわかるのでありがたい。



音声付や解説文付き読めば、さらに理解しやすいですよ
指標③ 未来を予想する材料を探す
株式投資とは「企業の将来の成長を見込んで資金を投じて、長い目で利益を期待する行為」です。
百聞は一見に如かずと言いますから、可能な限りその企業の物を使ったりサービスを体験した方が良いです。
- 競合他社の業績を調べる
- 業界全体の将来性を調べる
- その企業の物を使ってみる・体験してみる
- その企業の過去のニュースを読んでみる



『業績が良いだけの良くわからない企業』に自分の大事なお金を投資したくありませんよね
まとめ:失敗しない高配当銘柄の見つけ方
- 高配当銘柄を抽出
- IRBANKで過去の売上げ・財務状況を確認
- 企業のIR情報で直近の業績、今後の事業展開を知る
- 可能な限りその企業の物を使ったりサービスを体験する
今回の【3つの投資判断指標】を使えば長期的に負けない銘柄を買うことが出来ます。
市場全体の動向に巻き込まれ短期的な下落はあるかもしれません。
それでも、好決算を出し続けている企業は長期的に株価は上昇します。
狼狽せずに気長に保有していきましょう。
今回の記事は以上になります。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。


コメント